景気判断 sentiment 2005 12 1

 大企業の好決算の報道を聞くと、日本は景気がいいのかと思うでしょうが、
一概に、そうは言えないでしょう。
別の言い方をすれば、「景気は、不幸だ」と言えるかもしれません。
かつての日本では、このようなピラミッド構造でした。
     大企業
  中小企業 中小企業
零細企業 零細企業 零細企業
 だから、大企業が好景気になると、下流まで、
つまり日本全体が好景気になったのです。
 しかし、今は、中小企業や零細企業の部分が、中国の工場に代ってしまい、
必ずしも、大企業が好景気になれば、日本全体が好景気になるとは限らないのです。
 だから、「今の景気は、不幸だ」と言えるかもしれません。
おそらく、このまま行けば、日本に階級社会ができるでしょう。

書評 book review 2004 10 17

書名 イギリス節約生活 著者 アリスン・デバイン 出版社 光文社

 多くの日本人は、イギリスが階級社会であることを知らないでしょう。
この本には、イギリスの階級社会のことが紹介されています。

「いまも残る階級制度」(イギリス節約生活 34ページから)

(1)上流階級 upper class (人口の2〜3パーセント)
 上流階級は、王室、貴族とジェントリgentryで構成されている。
ジェントリというのは、一般的に爵位を持たない土地所有者のこと。
 これらの人々は、城や大邸宅に住み、ほとんど働かずに、
土地からの収入などで裕福な生活を送っている。
つまり、これらの人たちにとって、人生のすべての時間は、ヒマつぶしである。
働く必要がないので、国会議員や知事、判事などになる人も多い。

(2)中流階級 middle class (人口の約15〜20パーセント)
 産業革命によって台頭したブルジョアジーと専門職の人々が、このクラス。
ブルジョアジーとは、産業資本家や銀行家のことで、
専門職とは、弁護士、医師、会計士などで、労働者ではあるが、
肉体労働によるものではないということで、
労働者階級とは区別し、一般的にWhite Collar Workersと呼ばれる。
 しかし、長らく続いた「イギリス病」と「サッチャー改革」で、
多くの中流階級が没落した。

(3)労働者階級 working class (残りのすべての人々)
 毎日の労働によって、生活の糧を得ている階層。
この人々は、働かずには食べていけないし、
何をするにも懐具合を気にしなければならないので、
節約の精神が染みついている。
 現代のイギリス人のほとんどが、この層だから、
イギリスは節約大国と言える。



































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